おいしいシャインマスカットと藤稔「一枝一果編」#02
こんにちは!タイラファームの広報です。
本日は藤稔(ふじみのり)の取材をしました。
みなさんは藤稔をご存知ですか?
あまり聞き慣れない品種ではないでしょうか。
藤稔はピオーネよりも大きく甘いと言われている黒ぶどうです。収穫時にはピンポン玉くらいに近づきます。
タイラファームでは毎年8月になると藤稔のぶどう狩りができます。
そんなおいしい藤稔。でも藤稔を育てるタイラファームにとっては毎年、悩みの種。実は藤稔の果実は皮が薄く割れやすい、とてもデリケートなぶどうなんです。
おいしい藤稔を作るには一つの枝に一つの果実だけ
ぶどうは1つの枝から複数の実がつきます。タイラファームも去年は、1つの枝から2つの藤稔を作っているものもありました。しかし収穫が近づくと実が割れてしまうことに…これじゃぶどう狩りができません。
そこで園主は原因を探りました。
どうやら、たどり着いた原因のひとつが、一つの枝に二つの果実を作ったからと判断しました。
園主「実がはぜた藤稔は2つ以上の実をつけたものが多かったんだよね。理由はわからないけど1つの枝から1つの実の藤稔は割れが少なかった。だから今年は一枝一果を徹底する。とにかく目標はぶどう狩りができるようにすることだね」
広報「2つあった場合、どちらを残すんですか?」
園主「基本は木の幹に近い方だけど、周りの状況を見ながら。ぶどうは擦ったりするとダメになるから。」
去年4,000房あった藤稔も今年は2,000房程度。それでも割れないぶどう作りが最大のミッションです。
何事も欲を出さずにやることが大切だと仰っていました。
藤稔の誘引はとても難しい

写真はシャインマスカットの誘引後
藤稔のつぼみ取りが終わると次は誘引という作業に入ります。誘引はぶどう同士がぶつからないように枝をねじりながら棚にひっかけて移動させることです。

今は幹と枝が固まるのを待つ
しかし藤稔は楽にはいきません。枝がとても折れやすいからです。誘引の最中に折れてしまうことがたくさんあるとか。なので、幹と枝が堅くなるまではしばらく枝を伸ばすのだそう。
誘引については、また次回詳しく取材します。
感想
いかがでしたか?
おいしい藤稔を作るためには欲をかかずに作ることが大事とのこと。園主に取材をすると良く失敗話を楽しく話してくれます。トライアンドエラーを繰り返し、楽しく仕事するからこそ、おいしい農作物が作れるんだと感じました。
それでは、また。